(新北中央社)23日午前3時過ぎ、台湾漁船「永順利6号」が北部・新北市富貴角の北西44カイリ(約81キロ)の海上で中国漁船「閩晋漁05328」に衝突され、その後逃走されたと海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)艦隊分署に通報があった。現場は台湾と中国双方が排他的経済水域(EEZ)と主張していたことから、海巡署は巡視船「新竹艦」を派遣して閩晋漁を停船させ、和解を支援した。
艦隊分署によると、新竹艦は午前4時過ぎに閩晋漁に接近。無線で停船を促し、立ち入り検査を行った。閩晋漁には14人の乗組員がいたという。
その後海巡署職員による交渉を経て閩晋漁の乗組員がボートで永順利に向かい、賠償などについて話し合った結果、閩晋漁側が3万人民元(約60万円)を支払うことで和解した。
永順利の台湾人船長によれば、同船にはインドネシア人乗組員7人が同乗していた。衝突の影響で船首に穴が開いた他、一部設備が損傷したが航行に問題はなく、乗組員も無事だったという。
海巡署は引き続き海洋の主権を堅持して漁業従事者の安全と権益を確保し、国民の権益を侵害するいかなる行為についても法律にのっとり対処するとしている。