(台北中央社)国防部(国防省)は21日、台湾周辺の空域に進入したり、台湾海峡の暗黙ライン「中間線」を越えたりした中国軍の航空機や艦艇に関する発表の中で、中国軍のミサイル部隊や中国福建省大埕湾で活動する地上部隊の動向を監視していると明らかにした。邱国正(きゅうこくせい)国防部長(国防相)は22日、北部・台北市の立法院(国会)でメディアの問いかけに対し「最近の敵情は異常だ」との認識を示した。
国防部が同様の発表の中で、同地上部隊の動向を監視していることを明らかにするのは初めて。
邱氏は、国防部は通常の監視以外にも情報を適切に発表していると説明。発表が多いことを深刻に捉えている声が一部で上がっているとしながらも、仮に発表しなければ、後になって情報が明るみになった際、また隠蔽(いんぺい)していると思われるとし、「事実をありのまま発表する」と強調した。
また、現在の状況はすでに長く続いていると指摘。9月には中国の陸海空軍と水陸両用部隊、陸軍航空部隊の統合軍事演習が行われており、その動向も把握していると語った。
情報が米国から提供されたか否かの質問には、情報収集には多くの方法があり、自らの力で行う他、他者との交流もあると主張。情報は交換できるものだと語気を強めた。