(台北中央社)中国のラジオ局が台湾のラジオ放送にジャミングをかけて統一戦線を行っている問題について、台湾で対中政策を担う大陸委員会の邱太三(きゅうたいさん)主任委員(閣僚)は13日、1カ月以内に関連部門と協議し、解決策を提出するとの考えを示した。
与党・民進党の頼品妤立法委員(国会議員)への答弁。邱氏はこの日、立法院(国会)内政委員会で業務報告を行った。
頼氏は、一部の市民から北部・新竹や中部・苗栗を車で通った際、台湾のラジオ番組の代わりに、台湾の若者を家族のように接するなど、中国への渡航を歓迎するといった内容のラジオ放送が流れたと陳情を受けたことに言及。情報の入手や利用が難しい人の場合、影響を受けやすいのではないかと懸念を表明し、同委に責任を負うことを求めた。
邱氏は、中国による台湾への通信妨害の手段として主にジャミングの発信と台湾のラジオ局に番組を提供し放送を委託することの2種類と指摘。2019年から現在までに、台湾の放送局が関連の法律に違反して中国の番組を放送したことで処罰を受けた件数は8件だったとも明かした。
通信事業を監督する国家通信伝播委員会(NCC)は、苗栗や新竹が地理的に中国南東部の福建省に近いため、中国の電波妨害を受けやすいとしている。だが、頼氏が実際に試した結果、中国のプロパガンダに関する放送内容が台湾各地で受信できるとしている。