(台北中央社)中国の税関当局は10日、台湾から輸入したハタから使用が禁止されている薬品が複数回検出されたなどとして、台湾産ハタの輸入を13日から一時停止することを決めた。
行政院(内閣)農業委員会の陳添寿(ちんてんじゅ)副主任委員(副大臣)は同日夜、中央社の取材に対し中国側から通達があったと明かした上で「きちんと説明してほしい」と苦言を呈した。同委は11日記者会見を開き、台湾側の立場を示す予定。
農業委の統計によると、昨年の台湾産ハタの生産量は約1万6900トン。このうち約4割に当たる6681トンが海外に輸出された。中国(香港・マカオを含まない)へは6121トンと、輸出量全体の92%、生産量全体の36%を占めた。対中依存度が最も高かった時期は、生産量全体の67%も中国に輸出されたという。
中国は、昨年にも害虫の検出を理由に台湾産の果物、パイナップルやバンレイシ、レンブの輸入停止を発表し、禁輸を続けている。