野球プレミア12で優勝した台湾代表のキャプテンを務めた陳傑憲外野手(統一ライオンズ)の小学生時代の恩師、尤伸評さんが25日、報道陣の取材に応じた。当時の陳選手について幼い頃からすでに責任感があり、練習に真面目に取り組んでいたと語った。
陳選手は南部・高雄市出身。同市の中正小学校、大仁中学校を卒業し、三民高校に短期間通った後に日本の岡山県共生高校に進んだ。2012年に日本でプロ志望届を提出したもののプロ入りはかなわず、台湾の社会人野球を経て16年に統一に入団した。
台湾が4-0で日本を下した24日の決勝では、3ランホームランを放ち勝利に貢献した。試合後、大会MVPの受賞も決まると涙を流し、今は亡き両親への感謝を口にした。
現在も中正小野球部のコーチを務める尤さんは、陳選手や、同じく同小出身の張政禹(味全ドラゴンズ)は共に決勝で良いプレーを見せたと評価。05年に陳選手が小学5年生で参加した国際大会では1位に輝き、優勝投手になったと振り返った。投球練習は高校進学後にやめたという。
尤さんは、陳選手の父親も同小野球部のコーチだったと明かした。また、陳選手が両親を思って涙を流したのは、プレッシャーから解放されただけでなく、恩を大切にする人柄ゆえの涙だろうと感慨深げに語った。