(台北中央社)交通部(交通省)は14日、ICカード「イージーカード」(遊悠卡)などを使って公共交通機関を利用した場合、利用回数に応じて利用額を最大40%還元する新たな制度を2月1日から導入すると発表した。公共交通機関の利用促進を目指す。
台湾では2023年7月に共通定額定期券「TPASS」の運用が開始され、現在は各県市や都市圏ごとにさまざまなプランが設定されている。北部の基隆、台北、新北、桃園各市で使えるプランは、1カ月1200台湾元(約5700円)で、対象エリア内のメトロ(MRT)や台湾鉄路(台鉄)、バス、自転車シェアリングなどが乗り放題になっている。
新たに導入される還元制度は「TPASS 2.0」と名付けられ、イージーカードやiPASS(一卡通)、icash(愛金卡)を使って1カ月間にバスを11~30回利用すると利用額の15%、31回以上利用すると利用額の30%が還元される。また、台鉄、台北メトロ、新北メトロではそれぞれ11回以上の利用で利用額の2%が還元される。
従来からのTPASSを利用している場合、還元の対象となるのは、利用しているTPASSの対象エリア外の公共交通機関に限られる。
また還元を受けるためには事前に交通部公路局のウェブサイトで記名登録が必要。3月31日までに登録を済ませ、いずれかの交通機関で還元が適用された場合、利用額の10%が追加で還元される。
還元は利用した翌月の25日から1年間受けられる。手続きは大手コンビニや台北メトロ各駅に設置してある交通ICカード販売・チャージ機などで行う。
陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)はTPASS 2.0について、全国をカバーし、人々の負担を軽減すると強調。従来からのTPASSの利用の有無に限らず、公共交通機関の利用を増やしたいと期待を寄せた。