(愛知中央社)台湾と日本の観光交流の発展について話し合う「台日観光サミット」が8日、愛知県名古屋市で始まった。台湾観光協会の葉菊蘭会長は、相互訪問旅行者数の不均衡が著しくなっているとし、日本側に対し、共同での解決を呼びかけた。
サミットは今年で14回目。日本での開催は新型コロナウイルスの影響により4年ぶりとなった。旅行会社や航空会社、観光関連団体の関係者など約210人が出席し、「台日の緊密な連携と持続可能な観光の実現にむけて」をテーマに意見を交換した。
葉氏はあいさつで、今年上半期の訪日台湾人旅行者数は2019年の70%(延べ約177万人)近くに達しているとした一方、訪台日本人旅行者数は同年の33%(延べ約32万人)にとどまっていると相互訪問者数の不均衡を指摘。中央社の取材に対し、さまざまな観光客誘致策による日本人の訪台促進に期待すると語った。
台北駐日経済文化代表処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)は、台湾で最も美しいのは「人」だとし、人は台湾のソフトパワーだと台湾の魅力を強調。交通部(交通省)観光局の林信任副局長は、台日間の人と人の歴史や共通点のつながりを日本人旅行者誘致のポイントにする考えを示した。
サミットでは「持続可能性」を念頭に25年には相互訪問者数をコロナ前の19年水準である年間700万人まで回復させることを目標とし、より緊密な協力と交流を図ることが確認された。
台湾からの参加者らは7日に訪日し、夜には歓迎晩餐会に出席した。8日午後にはジブリパークや熱田神宮、トヨタ博物館など県内の観光スポットを回った。サミットは来年、南部・高雄市で開催される予定。