(嘉義中央社)阿里山林業鉄路・文化資産管理処は24日、タイワンベニヒノキやヒノキで出来た6両の車両「Formosensis 福森号」をお披露目した。来月試運転を行い、下半期に嘉義―阿里山間で営業運転を開始する予定。
同日、車両の引き渡しが行われた。同処によれば、製造には2年9カ月がかかった。安全性と快適性向上のため、2019年に政府の大規模インフラ整備計画の補助金を獲得し、製造に乗り出していた。
同処の周恒凱副処長によれば、車両には鉄骨造を採用し、タイワンベニヒノキやヒノキを用いて作った。内装は天井から床、壁面、テーブル、座席の手すりまで全てヒノキ製とし、乗客はヒノキの温もりや質感に触れることができる。車内にはヒノキの香りが漂う。シーンに合わせて調節される間接照明も配置された。座席は人間工学に基づいた革製を採用。快適性を高めた。外観は大きな窓に黒色の窓枠を合わせ、金属の窓台には阿里山鉄道を象徴する赤色の塗装を施した。優雅な雰囲気を演出している。
同鉄道では2005年にもヒノキ車両を導入。旧型車両は座席もヒノキ製だったため、短距離の乗車にしか向かなかった。現在は阿里山森林遊楽区内と嘉義市―竹崎間でのみ運行されている。