(台北中央社)内政部(内務省)移民署は25日、台北市の繁華街、西門町で中国の国旗「五星旗」を手に「台湾は中国のもの」などと発言した日本国籍の男2人に対し、強制退去と再入境禁止の処分を下したと発表した。
一連の様子を収めた動画が24日、短文投稿サイトのスレッズで台湾のユーザーにより拡散された。2人は1辺1メートルほどとみられる五星旗を掲げ、日本語と中国語を交えながらマイクを使って通行人らに対し「中国台湾の西門町で動画を撮影しています」「日本人です」「中国を愛しています」「台湾は中国のものです」などと話していた。撮影日は18日とみられる。
移民署は報道資料を通じ、直ちに情報を把握し、調査を行ったと説明。2人はいずれもビザ(査証)なしで入国した日本国籍保有者で、出入国・移民法で定めた外国人の入国を禁ずる状況のうち、「わが国の利益や公共の安全、秩序を害する恐れがある」に該当するとし、違法である事実が明確であるため、同署がすでに法に基づき強制退去および入境制限の処分を行ったとした。
報道資料によれば、1人は動画を撮影した当日に出境したため、再入境禁止リストに登録された。もう1人の42歳の男は不適切な発言の動画撮影を行ったことを認めており、同署が25日に強制退去させた上で、再入境禁止となった。
同署は、台湾で国の利益や公共の安全、秩序を害する行為に及ぶいかなる外国人に対しても必ず法に基づいて厳正に対処し、関連機関と緊密に協力して国家の安全と社会秩序を守ると強調した。