(台北中央社)台湾セメント(台湾水泥)栄誉董事長(会長)の故辜振甫氏の妻で、元中華民国婦女聯合会主任委員の辜厳倬雲(こげんたくうん)さんが4日、死去した。104歳だった。名門一族の実業家の妻として政財界で活躍した他、慈善活動にも熱心に取り組んだ。
1920年、中国・福建省福州生まれ。祖父は作家で北京大学初代学長、父親も大学教授という名家に生まれ、46年に一家で台湾に移り住んだ。3年後、台湾の代表的な名門一族「五大家族」の一つ、鹿港・辜家の辜振甫氏と結婚。夫に同行して両岸(台湾と中国)交流活動にも何度も出席し、辜氏が台湾側の代表を務めた歴史的な会談「辜汪会談」(93年、98年)にも立ち会った。2005年に辜氏が逝去して以降は慈善活動に積極的に取り組み、多数のイベントに出席した。13年には国家や社会への貢献が認められ、馬英九(ばえいきゅう)総統(当時)から二等景星勲章を贈られた。