(テルアビブ中央社)トルコ・イスタンブール市に台湾からドローン(無人機)指揮車2台が贈られ、同市の災害調整センターで21日、寄贈式が行われた。費用は民間からの寄付で賄われた。地震などの災害に対するイスタンブールの対応能力を向上させることが期待されている。
寄贈を計画した外交部(外務省)の資料によれば、車両はドローンの搭載やメンテナンス、運用に加え、衛星通信や発電を行える。スタッフ用の調理スペースやトイレ、シャワーも兼ね備えている。
式典を主宰した黄志揚(こうしよう)駐トルコ代表(大使に相当)は、イスタンブールの人口はトルコの各都市で最も多く、地震のリスクが高い地域の一つでもあるとし、平時に防災能力の強化を継続的に行うことは極めて重要だと述べた。
同センターのトップはあいさつで、寄贈への感謝を示した上で、イスタンブールには山地や海峡、森林、住宅の密集地区などがあり、災害時の状況は多様で複雑だと言及。今回寄贈された多機能のドローン指揮車はトルコの防災設備として初めて導入されたものであり、捜索や救助の能力向上に必ずつながるだろうと話した。
台湾とトルコの災害救助協力を巡っては、1999年の台湾大地震の際、トルコの救助隊が海外のチームとして最初に現地入りした。2023年にトルコで地震が発生した際には台湾が救助隊を派遣した他、昨年の台湾東部沖地震の際にはトルコの救助隊が再び海外からの第一陣として捜索に加わった。