(桃園中央社)台湾桃園地方法院(地裁)は5日、立法委員(国会議員)選の桃園市第1選挙区に無所属で立候補している馬治薇氏について、中国から資金援助を受けて選挙活動を行ったなどとして、反浸透法違反の疑いで身柄を拘束する決定を下した。接見と通信も禁止される。
台湾桃園地方検察署(地検)は同日未明、馬氏に反浸透法違反の疑いが大きくあり、口裏合わせや証拠隠滅、逃亡の可能性があるとして桃園地裁に勾留を請求していた。
桃園地裁は取材に対し、馬氏に質問したところ、馬氏が本名不明の大陸地区の人から資金援助を受けて立法委員選に立候補し、台湾の情報機関職員の資料や選挙関連の情報を相手方に送っていたと認定したと明らかにした。
馬氏は当初、第2野党・民衆党の候補予定者として名前が挙がっていた。だが同党は馬氏に統一派の背景を有する疑いがあったことから、候補指名を見送っていた。
反浸透法では域外の敵対勢力からの資金援助の受け取りなどを禁じている。域外敵対勢力から資金援助を受けて選挙活動を行った場合、5年以下の懲役が科される。1000万台湾元(約4600万円)以下の罰金を併せて科すこともできる。
総統選と同日実施される立法委員選は13日に投開票される。