(台北中央社)18日午後9時21分ごろ、東シナ海を震源とするマグニチュード(M)6.8の地震が起きた。これを受け交通部(交通省)中央気象署(気象庁)は2回にわたり「緊急地震警報」を発表したが、実際に台湾で観測された最大震度は1だった。同署は19日、記者会見を開き、予想された揺れの大きさと実際の震度に違いが出たことについて、震源が台湾より遠く、観測に誤差が生じたためとの見方を示した。また今後他国と協力し、観測能力を強化したいとした。
同署によると震源の位置は北部・基隆市の東約437.4キロ。震源の深さは36.6キロ。この地震で震度1を観測したのは、北東部・宜蘭県、東部・花蓮県、台東県、北部・新竹県、中部・台中市、南投県、雲林県、彰化県、南部・嘉義県。警報は、基隆市、北部・新北市、宜蘭県に相次いで2回発表された。
台湾ではM5.0以上の地震が発生し、各県市で予測される震度が4以上になった場合、警報が発表される。同署地震観測センターの邱俊達技正(上級技師)は、予測された震度が警報発表基準に達していたなどと説明。警報が2回出されたことについては、同署が中央気象局から15日に昇格したばかりで一部で処理が行われていなかったためだったとした。
また今回の警報発表について、「ミスとはいえない」と強調。「地震が起きていないのに警報を発表することがミスだ」とし、今後他国と協力して別の地震観測所の情報を使い、比較的遠方で発生した地震についても観測能力を向上させたいと語った。