(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は20日、総統府で中華民国(台湾)と外交関係を持つ太平洋の島国・パラオのウィップス大統領と会談した。両国間の「技術協力協定」と「外交官研修・交流協力協定」の締結も行われ、立会人を務めた頼総統は、協力関係がより幅広い分野に広がっていくことを願うとした上で、協力してインド太平洋地域の平和と安定、繁栄を促したいと語った。
ウィップス大統領は昨年5月の頼総統就任式にも訪問団を率いて訪台している。外交部(外務省)によれば、訪問団は19日から24日まで滞在するという。
頼総統は、ここ数年で台湾とパラオの関係は一層緊密になっていると強調。両国は共に海洋国家であり、オーストロネシア語族の血縁と文化を有するだけでなく、自由や民主主義、基本的人権といった価値観を共有する確固たるパートナーだと語った。
また気候変動や教育、農漁業、医療、人道支援、スポーツ・文化などの分野で緊密な交流があるとし、今回新たに結ばれた協定は、双方の多様な協力と深い友情を改めて示すものだと述べた。
太平洋地域では地政学的圧力が日増しに高まる中、パラオは一貫して民主主義の価値を堅持した知恵と勇気で、台湾の国際社会への参加を強く支持しているとし、敬意を示した。
ウィップス大統領は、世界がますます不確実で複雑な挑戦に向き合う中、両国間の友情はさらに貴重なものになっていると語り、今後も協力し、共に平和と繁栄に向けて努力するとともに、小さい国であっても重視され、尊重される権利があると訴え続けたいと期待を寄せた。