(パラオ中央社)外交関係を有する太平洋島しょ国3カ国への外遊を行っている頼清徳(らいせいとく)総統は5日夕、最後の訪問先、パラオに到着し、ウィップス大統領と会談した。頼氏は大統領府の入口にサインを残す際、「台帛友好、海洋同心」(台湾とパラオの友好、海洋国同士、心は一つ)と記し、両国間の固い友情を象徴した。
頼氏は副総統在任中の2022年にパラオを訪れており、総統として訪問するのは初めて。
頼氏は現地時間5日午後4時10分ごろにパラオ国際空港に到着。国務大臣(外相)らから歓迎を受けた。その後、パラオ大統領府に向かい、ウィップス氏と会談した。首脳会談終了後にはパラオ議会で演説した。
演説では、両国は共にオーストロネシア語族の文化を有する「家族」であり、民主主義や自由の信念を共に追求していると述べた。また、パラオ議会が長年来、台湾の国際参加を支持していることに感謝した。
全世界が「スマート化」の挑戦に直面する中、台湾とパラオ両国の議会が現在、国会のデジタル化を推進していることにも触れ、台湾として、国会の映像設備や情報セキュリティー保護の改善、電子投票システムの設置などに関してパラオに協力していく方針を示した。
6日にはウィップス氏と共にマラカル港で海難救助に関する台湾とパラオの合同訓練に出席した他、台湾企業が建設に協力したパラオ政府合同庁舎のテープカット式にも参加した。
台湾とパラオは2019年に沿岸警備での協力に関する協定を結び、定期的な交流を行っている。今回の合同訓練には今年3月に進水式を終えた海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)の国産巡視船「雲林艦」も参加した。
頼氏は台湾時間6日夜に帰国する。