(マジュロ中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は現地時間3日正午ごろ、太平洋3カ国歴訪の1カ国目、マーシャル諸島に到着した。同国のブレンソン・ワセ国会議長との面会後、国会で20分近い演説を発表し、両国が共に努力して国家の持続可能な未来を築けるよう期待を寄せた。
頼氏にとってマーシャル諸島は今年5月の総統就任後初の外遊先となった。
頼氏は専用機を降りるとヒルダ・ハイネ大統領から出迎えられた。駐機場には赤いじゅうたんが敷かれ、その両側では現地の人々が中華民国国旗を振って頼氏の来訪を歓迎した。
マーシャル諸島の国会で行った演説では、政界入り以降、人々の食や住、就業を重視してきた自身の姿勢に言及した上で、台湾の技術団が長年にわたり、マーシャル諸島で園芸や畜産の訓練プログラムを開設したり、栄養プロジェクトや食農教育を推進したりしてきたことを紹介。食肉処理場の建設への協力や台湾の病院が設置に協力したマジュロ病院の「人工知能(AI)・遠隔医療センター」の供用開始などを例に挙げ、マーシャル諸島に対する台湾の貢献をアピールした。また、機材の老朽化に直面するマーシャル諸島航空に優遇貸付を提供する用意があることを表明した。
頼氏は、台湾には「外に出れば友を頼る」ということわざがあると話し、マーシャル諸島国会や政府が長年、台湾の国際参加を力強く支持してきたことに台湾の人々を代表して感謝した。