(ブリュッセル中央社)蔡英文(さいえいぶん)前総統は17日、ベルギー・ブリュッセルの欧州連合(EU)欧州議会を訪問し、親台派議員約50人から歓迎を受けた。総統経験者が欧州議会を訪れるのは初めて。歓迎レセプションを主催したミリアム・レクスマン議員(スロバキア選出)は中央社の取材に対し、蔡氏来訪の「最大の意義はわれわれが中国共産党に(各国の)『一つの中国政策』を悪用させてはならないと表明することにある」と述べた。
蔡氏はブリュッセルにある欧州議会の建築群内の議員サロンで欧州議会議員と懇談した。
レクスマン氏は「台湾との協力は絶対に必要だ」とし、「中国の主導的地位によって脅かされている世界経済を安定させる必要があるからだ」と強調した。
レクスマン氏は中国の制裁対象リストに入っている。蔡氏をもてなすに当たり、中国側から圧力があったのかとの質問に対しては「私個人は(中国共産党が)試みようとする問い合わせに反応しない。一つの国家あるいは中国共産党が私を制裁対象から除外したならば、もしくは彼らが何らかの形での対話を望むのであるのならば、対話を始めるべきだ」と語った。