農業部(農業省)林業・自然保育署台中分署は26日、中部・台中市和平区梨山地区の産業道路に2年余り前から設置している赤外線監視カメラが、初めてタイワンツキノワグマの姿を捉えたと発表した。入山時にはクマよけの鈴を携帯するなど、クマとの遭遇に注意を呼びかけている。
クマが撮影されたのは今月中旬。数日前にも近くにある観光施設、福寿山農場付近でクマの目撃情報が寄せられていた。
同分署は、同区を流れる大甲渓流域の山はクマの生息エリアだと説明。トラブルを避けるため、38台のカメラを設置して警戒に当たっているという。
今回クマを撮影したカメラは標高2100メートル地点に設置されている。普段から車両の通行は少なく、最も近い佳陽集落とは2キロ以上離れているが、同分署では周辺住民に食べ物や飼料、生ごみの管理を徹底し、クマをおびき寄せるリスクを減らすよう求めた。
地域の発展に取り組む佳陽社区発展協会の張守宏理事長は、クマが撮影されたことに驚いていると語り、住民とクマが平和的に共存できることを望むと語った。