東部・台東県最大の米どころ、関山鎮にこのほど、台湾固有種で希少動物のタイワンカモシカが姿を現した。田んぼで餌探ししているコウライキジやカルガモを追いかけたりして「まるで農家のために鳥類を追い払うようだ」と話題を呼んでいる。
地元の生態環境コンサル「熊良心」が観測した。同社は農業部(農業省)林業・自然保育署台東分署などの委託を受けて、現地で生態系モニタリングを行っている。同社によれば、田んぼに現れたり、鳥類を追い払ったりするタイワンカモシカの観測は初めて。
タイワンカモシカは名前にシカが入っているが、シカの属するシカ科ではなく、台湾に野生で生息する唯一のウシ科動物。標高200~3800メートルの山間部の森林に生息し、険しい岩のある山地に姿を見せることもあるが、標高の低い山地の田んぼに現れるのは珍しいという。