ドイツで2年に1度の大学生世代の国際総合大会、世界ユニバーシティー夏季大会が開かれている。台湾はナショナルスポーツトレーニングセンターと国家運動科学センターが共同でサポート施設を設置し、約200人の選手に食事や理学療法、栄養・心理相談などを提供している。
食堂では茶葉入りの調味料で卵を煮込んだ「茶葉蛋」やルーロー飯など、台湾の「ふるさとの味」も並ぶ。責任者を務める栄養士の潘奕廷さんは「茶葉蛋は毎日欠かせないもので、たんぱく質が豊富なだけでなく、選手に家に帰ったように感じてもらえる」と話す。緊張などで試合当日に食が進まない選手にとっても、茶葉蛋は理想的な栄養補給源なのだ。
パリ五輪の選手村では動物性タンパク質の不足が話題となった。潘さんによれば、海外の一部選手からは「ゆで卵すら足りない」との声も上がっていたが、台湾はゆで卵や茶葉蛋を絶えず提供していたため、他国の選手から羨望(せんぼう)のまなざしを向けられたという。