東部・台東県の国家レベルの重要な湿地「台東森林公園」にこのほど、希少種のクロツラヘラサギが9羽飛来し、くちばしを水中に入れては左右に振りながら魚やエビ類を捕食することが確認された。園内では整備工事が進められているが、珍客たちが存分に食事ができるよう、同県は工事の一時停止を決めた。
珍客を発見したのは地元民の鄭進文さん。9羽について最初は何の鳥類か分からなかったが、携帯で動画を撮影し、それを知り合いに見せたら絶滅危惧種のクロツラヘラサギであることが判明した。工事で池の水位が下がったため、餌となる水中生物が見つけやすくなり、引き寄せられたのではとも話した。
同県政府農業処林業保育科の李志鵬科長は中央社の取材に対し、県内を流れる卑南渓の河口付近でクロツラヘラサギを比較的観測しやすいと指摘。同園に姿を現すのは今回が初めてで、一度に9羽も観測できるのはサプライズだと喜びを示した。
一部愛鳥家の話しでは、台東で観察されたクロツラヘラサギの数は2016年の5羽が最多だった。