南部・屏東県の国立海洋生物博物館で15日、台湾初となるシロナガスクジラの骨格標本の展示が始まった。シロナガスクジラが海に潜る瞬間が再現され、まるで大海原に帰っていくようだとされている。
骨格標本として保存されたのは3年余前、東部・台東県の海岸で死んでいるのが見つかった長さ20メートル、重さ1トンの子どものシロナガスクジラ。発見当時は痩せていて、頭部にはロープがきつく絡みついていたという。
同館は、まだ子どもで骨化が完全に終了していないため、骨格標本づくりの際は骨を傷つけない修復方法を取り入れたと説明。また、安全性や人々が近距離で内部の構造を観察できるよう配慮し、頭骨はレプリカで復元され、本物はショーケースで展示することになったと語った。
骨格標本は今後、同館に永久収蔵され、その命の価値と意味を示す存在となる。