台湾で原住民(先住民)族が使う言語の能力検定試験が22日に行われる。南部・高雄市政府原住民事務委員会では約1カ月前から特訓クラスを開設し、約50人の受講生がラストスパートをかけている。
同委によると、検定試験の直前に特訓クラスを開設するのは初めて。パイワン族やアミ族、ブヌン族、霧台ルカイ族、タイヤル族が話す言語を教える計13クラスが開かれており、受講生のうち最年少は10歳の小学生。原住民語に興味がある原住民族以外の人からも申し込みがあったという。
パイワン語を教える范淑娟さんは、受講生の中には休暇を取って学びに来る人がいると話す。また年配者の中には原住民語をローマ字で表記した聖書を読むために読み書きを学んでいる人がいると語った。
同委の関係者は、対面式の授業だけでなく、ブヌン語とタイヤル語ではオンライン授業も行っていると説明。講師が言葉を教えるだけでなく、年配者が文化や長年伝承されてきた祭儀、伝説を話す交流の目的も果たしていると語った。