台湾の公的研究機関、工業技術研究院(工研院)は3月30日、植物由来の目玉焼きの開発に成功したと発表した。鶏卵不足が続く中、消費者の選択肢が増えればとしている。
プラントベース食品がもたらす新たな商機に目をつけ、ベジタリアン向け食品工場と連携し開発した。大型海藻類に含まれる食物繊維やニンジン、カボチャなどを原材料として利用。人体の健康維持に欠かすことができない数種類の必須アミノ酸やオメガ3脂肪酸の栄養成分が取れるという。
同研究院中分院の李士畦副執行長(CEO)はマーケティングリサーチ機構のデータを引用し、台湾ではプラントベース商品が毎年20%の成長率で成長しており、市場のポテンシャルは大きいと指摘。本物の味や食感の再現はもちろん、多種多様な栄養価を持つことが鍵になると述べた。
同院によれば、植物由来の目玉焼きにはコレステロールが含まれず、カロリーが低く食物アレルギーも起こさないため、従来のさまざまな卵料理に運用できる。