(パリ中央社)パリ・パラリンピック第2日の29日(現地時間)、テコンドー男子58キロ級(上肢障害)が行われ、台湾の蕭翔文が銅メダルに輝いた。台湾勢としては今大会メダル第1号。
小学生の頃にテコンドーを始めた蕭は大学時代、代表選考試合直前に交通事故に遭い、右腕の神経叢(しんけいそう)を損傷。一度は台湾代表への道を絶たれたが、パラ選手として復活を果たし、昨年の杭州アジアパラ大会では金メダルを獲得した。
蕭は初戦のアフガニスタン選手、準々決勝のフランス選手にそれぞれ快勝。準決勝でイスラエルの強豪選手に敗れたものの、3位決定戦でスペイン選手に勝ち、銅メダルを手にした。
蕭は試合後、望んでいた金メダルには届かなかったが、銅メダルを獲得してうれしいと喜んだ。ただ、唯一の心残りはイスラエル選手を相手に迅速な調整ができなかった他、電子防具の反応が鈍いと感じて自分を疑ってしまい、自信がなくなってしまったとし、悔しさをにじませた。
準々決勝で相手選手のマウスピースが外れた場面では、蕭が装着をサポート。蕭は、これこそがスポーツマンシップだと語った。