(嘉義中央社)南部・嘉義県で建設が進む国立故宮博物院南部院区(南院)二館(国宝館)で27日、上棟式が行われた。二館は「見える収蔵空間」と「見える修復空間」を目玉とし、故宮がこれまで一般に公開してこなかった部分を紹介する。主要建築は来年末に完成予定。
本館と隣接する二館は2022年9月に着工した。見える収蔵庫と修復室の他、国際展示ホールや国宝ホール、デジタル国宝ホールを設置する。建設には約32億台湾元(約153億円)を投じた。二館と本館の間には風雨を避けられる連絡通路やカフェを設け、建築物や湖の風景、パフォーマンスなどを観賞できる憩いの空間にする。
上棟式に出席した故宮の蕭宗煌院長は、二館の完成後には南院の延べ床面積は北院(台北市)と同程度になるとし、今後、北院の改修工事を進めるに当たって、南院が故宮の文物を展示する任務を担うことになると紹介した。
故宮は今年で創立100周年を迎え、故宮の観光資源としての価値向上を図る「新故宮計画」が進められている。政府は南院と北院の修繕や拡張などに約107億元(約512億円)の予算を計上した。