(長野中央社)3年に1度開催され、現代アートを展示する北アルプス国際芸術祭が13日、長野県大町市で始まった。会場では世界11カ国・地域36組の芸術家の作品が鑑賞できる。台日の人々が制作に参加し、竹を多用した作品「竹の波」を出品した台湾人芸術家の游文富さんは、作品を通じて台日文化交流の美しさを感じたと語った。
竹の波は地元の公民館を取り囲むように設置され、竹と風、地元住民との協働を表現した。大町市の人々が切り出した600本の竹を骨組みに、台湾中部・南投県竹山鎮の人々が編んで日本に運んだ600枚の竹のシートを組み合わせた。作品に使われた割竹の全長は約120キロメートルに達する。旅行雑誌「ディスカバージャパン」10月号の表紙にも取り上げられた。
游さんは、地元の人々と山で竹を切り、太陽に照らされ、雨にぬれながら共同で完成させた壮観な作品は、大変だったが何物にも代え難い喜びと幸せをもたらしてくれたと語った。
12日には地元の小学生を招いたワークショップが開かれ、游さん自ら作品のコンセプトや理念を解説した。
芸術祭は11月4日までの開催。