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台中の国家漫画博物館、23日に一部エリアを先行公開 日本時代の建物を活用/台湾

2023/12/21 12:45
台中市にある「国家漫画博物館」の東側基地を視察に訪れる史哲文化部長(文化部提供)
台中市にある「国家漫画博物館」の東側基地を視察に訪れる史哲文化部長(文化部提供)

(台北中央社)文化部(文化省)が中部・台中市西区の歴史建築「台中刑務所官舎群」に設置した「国家漫画博物館」の東側基地が23日から公開される。漫画をさまざまな形式で没入型体験できる展示の他、屋外広場にそびえ立つ樹齢80年のガジュマルの木の夜間ライトアップなども行われる。北側基地に新たに建設中の本館は2029年に正式に開館予定。

同博物館は漫画史料を集めた台湾初の国家レベルの文化施設。文化部は2017年に台中市と同博物館建設に向けた覚書を結んだ。当初は中部・台中市西屯区に建設中の文化施設を予定地としていたが、設置スペースの規格について折り合いがつかず、20年5月に白紙に。行政院(内閣)は今年4月、台中刑務所官舎群を設置場所とすることを決定し、同博物館が根を下ろす場所がようやく決まった。

先行開館する東側基地は、日本統治時代に建てられた建物15棟で構成される。漫画を「読む」「味わう」「暮らす」「浸かる」など8つのテーマ別に展示が行われ、五感を使って楽しめるような工夫が凝らされた。また、台湾発のキャラクター「子猫巴克里」(Barkley The Cat)の子猫をかたどったパネルが園内の各地に設置され、かわいらしい雰囲気を演出している。

1950年代から2010年代までに台湾で発行された漫画雑誌の歩みを振り返る特別展や、台湾と日本の漫画の美学に関する特別展も開かれる。台日の漫画美学に関する特別展では、アニメ「タイムボカン」のキャラクターデザインを手掛けた天野喜孝さんの大型原画「マドンナ」が展示される他、漫画「夜廻り猫」の作者、深谷かほるさんが作品の現地制作を行う。

文化部の報道資料によれば、史哲(してつ)文化部長(文化相)は19日、東側基地の公開を前に現地を視察した。テーマを設けた展示を通じて漫画の過去、現在、未来を表現するとともに、漫画とさまざまな場面を結び付けることで、漫画によってもたらされる不思議な世界を身をもって感じてほしいと期待を寄せた。

(王宝児/編集:名切千絵)

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