(台北中央社)韓国の革新系紙ハンギョレが22日、韓国軍のムン・サンホ情報司令官(当時)が昨年12月の「非常戒厳」の直前に行った台湾出張に関し、台湾側に戒厳を支持するよう要請していたとの証言があったと報道した。これに対し総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官は23日、報道は全くの事実無根で、悪意あるデマだと批判した上で、早急な訂正を求めた。
ハンギョレは、ムン司令官が昨年11月25日から29日まで台湾に出張したとし、韓国軍関係者が同紙の取材に「ムン司令官が非常戒厳を支持するよう誘導してほしいと台湾側に要請したと聞いている」と語ったと伝えた。
郭氏は、台湾は民主主義国家であり、地域の責任ある一員として、他国の内政について介入したり評価したりすることはないと言及。台湾はかつて世界で最も長い戒厳令を経験した国であり、数多くの先人の血のにじむような努力で民主主義への歩みが進められたとした上で、台湾が権威主義の過ちを繰り返すことは絶対にないと強調した。
その上で、報道に対して政府として強い遺憾の意を示し、速やかな訂正を要求すると述べた。