(台北中央社)17日に開催が予定されている台北市と中国・上海市が交流する「台北上海都市フォーラム」(台北上海双城論壇)を巡り、一部の中国人出席者の訪台申請が、許可されていないことが分かった。台湾で対中政策を担当する大陸委員会は13日、中国による非友好的な行為があったとした上で、台湾関連機関の関係者の訪台について審査を厳格に行うと書面を通じて強調した。
フォーラムは2010年から台北・上海両市が交互に主催している。15回目の今年は台北で開催される予定だ。上海側からは102人が訪台申請を行ったが、対台湾政策を担当する上海市人民政府台湾事務弁公室の金梅主任と報道関係者9人の申請が認められていない。
大陸委は、中国が頑迷な台湾独立分子を法に基づき処罰するガイドラインを策定し、通報を受け付ける窓口を開設するなど極めて非友好的な行為により、両岸(台湾と中国)の正常な交流に深刻な影響が生じていると指摘。抗議と不満を表明するとともに、民主的に選ばれた台湾の政府と意思疎通や対話をすべきだと訴えた。
また中国が台湾に対して言葉で攻撃し、武力で威嚇する「文攻武嚇」を強める状況下で、国際社会は引き続き台湾海峡と地域の予断を許さない局面に関心を寄せていると強調。訪台申請の審査について、政府は情勢を総合的に考慮する必要があるとし、報道関係者の訪台が認められていないことに関しては、フォーラム開催との関連が薄かったと説明した。
台北市の蒋万安(しょうばんあん)市長は13日、上海側からの出席者全員の訪台許可が得られていないことについて「遺憾だ」と語った。