(台北中央社)外交部(外務省)は4日、中国の耿爽国連次席大使が、台湾で起きた地震を巡り、国際社会から寄せられた関心の声に対して感謝を表明したことについて「台湾の震災を利用し、国際社会で認知戦を繰り広げる中国の恥知らずの行為を非難する」と反発した。
耿氏は3日、安全保障理事会関連の会合で「台湾に対する国際社会のお見舞いと気遣いに感謝する」と発言した。
外交部の劉永健(りゅうえいけん)報道官は、中国側の発言について、台湾に対する政治的な打算しかなく、善意のない権威主義体制の本質を際立たせたと指摘。中華民国(台湾)は主権の独立した国家で、中華人民共和国とは互いに隷属しないとし、台湾の人々に選ばれた政権だけが国際社会で台湾に暮らす2300万人を代表できるとくぎを刺した。
また中華人民共和国は台湾を統治したことはなく、台湾は決して中華人民共和国の一部ではないと強調。これは世界が認めている客観的事実であり、台湾海峡の現状だとした。
地震に関しては、多くの国や国際機関が政府や人々に対して関心や支援の意向があることを伝えてきているとし、心から感謝すると述べた。