国立台湾交響楽団(NTSO)は27日、作曲家でピアニストの野平一郎さん(東京音楽大学学長)を客演指揮者に迎え、南部・高雄市の衛武営国家芸術文化センター音楽ホールでコンサートを開く。文化部(文化省)管轄の台湾音楽館が野平さんに作曲を委嘱した「廃墟の風景」が初演される。
コンサートではこの他、台湾の作曲家、連憲升さんの「遊天河」や武満徹さん(故人)の「夢の引用―Say sea, take me!―」、同曲に引用されているドビュッシーの「海」を演奏する。「遊天河」は、南部・屏東県の廟で3年に一度行われる宗教行事「迎王平安祭典」をテーマに作曲されたという。
NTSOはコンサートを通じて、日本のクラシック音楽の発展を紹介するのみならず、台日の楽壇交流促進にもつなげたいとしている。