「ペットも家族の一員」という意識が社会的に強まっている台湾。農業部(農業省)はペットの管理を強化しその福祉の向上を図って、ペットの生老病死の情報を統合した身分証明書を発行するとともに飼い主に利用を呼びかけている。同部が10日、発表した。
現在では個体の識別方法としてマイクロチップの装着が採用されているが、同部動物保護司の江文全司長はこれについて、専用の読み取り機がないと関連の情報を確認できないなどと盲点を指摘。
一方、ペットの写真や名前、去勢の有無、ワクチン・予防接種の有無、母猫に関する情報などが表示されるペット用身分証明書なら、個体のルックスを把握できる他、不法繁殖を防いだり飼い主がインターネットを通じて関連情報を確認し更新したりすることができると、そのメリットを強調した。
動物保護法の規定では、犬のペット登録は義務付けられているが、それ以外は必須ではない。同部は今後、猫の情報登録の義務化を推進する方針で、動物の福祉確保のためにも飼い主がペット登録と同時にペットの身分証登録も行うよう期待を寄せた。
同部の統計によれば、現在、台湾で飼育されている犬猫の数は279万匹で、うち236万匹はマイクロチップが装着されている。