超高層ビル「台北101」やデパートなどが立ち並び、台湾屈指の商業エリアとされる台北市信義区。そんな目覚ましい発展を遂げる地域に、日本統治時代に建設された2本の坑道が残されている。
日本統治時代、石炭の重要な産地だった台北。台北101の南東約2キロに位置する「徳興炭坑」では、長年の経過により出来た長さ約5センチの鍾乳石も見られる。坑道を抜けると登山者に人気の象山までつながり、かつては地域の子供たちの冒険基地になっていた。だが、現在は安全のため、入口から30メートルの地点に柵が設置され、その先に入れないようになっている。
坑道は工務局大地工程処により整備工事が進められており、来年2月に工事が完了する予定。その後は近隣の古道と合わせ、小旅行が楽しめる場所として一般に開放される。
徳興炭坑から約4キロ離れたところにある「和興炭坑」と呼ばれた場所は昨年末、観光スポットとして生まれ変わった。炭鉱の歴史や文化などを学べる設備が整えられており、同地域のかつての姿をかいま見られる。