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台北無差別襲撃/台北無差別襲撃 犠牲者の一人、身をていして容疑者制止 「忠烈祠」に合祀へ/台湾

2025/12/23 18:46
余家昶さんが刺された現場に供えられた花やメッセージ=12月21日、台北市
余家昶さんが刺された現場に供えられた花やメッセージ=12月21日、台北市

(台北中央社)台北市内で起きた無差別襲撃事件で犠牲となった余家昶(よかちょう)さん=当時(57)=は、身をていして容疑者を制止し、被害拡大を防いだ。立法院(国会)内政委員会は22日、殉職した軍人や警察官らが祭られている「忠烈祠」に余さんを合祀(ごうし)するよう支援する案を可決した。

事件は19日、台北メトロ(MRT)台北駅構内と中山駅周辺で立て続けに発生。余さんは台北駅の地下通路で容疑者の動きを妨害したが、切り付けられて命を落とした。中山でも2人の犠牲者が出た。容疑者はその後、現場の商業施設から飛び降りて死亡した。

台北メトロの趙紹廉董事長(会長)は、余さんの行動で多くの爆発物が現場に残されたままとなり、さらなる死傷者の発生を防ぐことができたとしている。

22日の内政委員会では与野党の立法委員(国会議員)が余さんの処遇について関心を寄せた。可決された案では「危険を顧みず困難に立ち向かい、忠節を貫き、壮烈な最期を遂げた者」を、台北市の国民革命忠烈祠や各県市の忠烈祠に合祀できるとする褒揚条例に触れ、遺族の意思を尊重した上で余さんの合祀に関する手続きの支援を行うとされた。

また台北市政府法務局は23日、条例に基づき、余さんの遺族に対し600万台湾元(約3千万円)の弔慰金と最大50万元(約250万円)の葬祭補助金を支払うと発表した。他に、余さんを含む犠牲者3人の遺族は、犠牲者1人当たり180万元(約900万円)の犯罪被害補償金を犯罪被害者保護協会に申請できる。

(高華謙/編集:田中宏樹)

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