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花蓮でせき止め湖あふれ洪水 行方不明者124人の安否確認、今日中の完了目指す/台湾

2025/09/24 12:36
上流のせき止め湖の決壊により浸水した花蓮県光復郷の市街地=9月23日(蔡哲文さん提供)
上流のせき止め湖の決壊により浸水した花蓮県光復郷の市街地=9月23日(蔡哲文さん提供)

(台北中央社)東部・花蓮県で23日、台風18号に伴う大雨の影響でせき止め湖から水があふれ出し、下流で生じた洪水被害で、現地では24日、救助・捜索活動が続けられている。中央災害対策センターの最新の統計(午前8時現在)によれば、同県を中心に14人が死亡、34人が負傷、124人が行方不明となっている。対策センターは、今日中に全員の安否確認を完了させる方針を示した。

台風18号の影響で、せき止め湖がある花蓮県の山地には23日、24時間雨量が500ミリ以上に達する恐れがあるとして「超大豪雨」特報が出されていた。せき止め湖は同日午後2時30分にあふれ出し、土砂混じりの水が下流に勢いよく流れ込んだ。

死者は下流の光復郷に集中しており、その多くは高齢者だった。いずれも民家の1階部分で発見された。県消防局によると、水深は最大で、建物2階の床下ほどの高さに達したという。

対策センターの副指揮官を務める蕭煥章(しょうかんしょう)内政部(内務省)消防署長は24日、行方不明者の住所は全て把握しており、特種捜索救助隊や国軍、関連の捜索救助隊を投入し、行方不明者の自宅を1軒1軒捜索すると説明した。

蕭署長はせき止め湖があふれ出す前の対応についても説明した。湖の水位が上昇しているとの中央気象署(気象庁)の観測を受け、対策センターは23日午前5時半、水があふれ出す可能性があることを地方政府に通知。同6時に携帯電話へのアラート配信や地域放送、テレビでの速報を通じて地域住民に説明し、警察や消防にパトロールや避難の呼びかけを要請したとしている。張惇涵(ちょうじゅんかん)行政院(内閣)秘書長によれば、22日午前には、被災の恐れがあると判断した1800戸余り、約8500人の避難誘導を開始したという。

対策センターによれば、ドローンを飛ばして確認したところ、せき止め湖の水位はすでに下がっているものの、降雨が続けば水が再びあふれ出す可能性がある。だが、水量はそれほど大きくはならない見通しだとした。

(劉建邦、頼于榛/編集:名切千絵)

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