(台北中央社)第2野党・民衆党の黄国昌(こうこくしょう)党主席(党首)は訪日3日目の27日、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会東京本部や民間シンクタンクの笹川平和財団などを訪問し、台湾海峡の安全や地域の情勢、経済発展などについて意見交換した。黄氏は台日の深い友情のみならず、地域の平和と安定が脅威に直面する中、善意を持って意思疎通の架け橋として貢献しようとする台湾の姿勢を示したと訪問の意義を強調した。
日本台湾交流協会の隅修三会長との会談では、公衆衛生や防災協力、経済情勢、半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本第2工場などについて言及。隅氏は、10月に着工したTSMCの熊本第2工場について、台日の産業連携がさらに一歩前進したことを象徴していると評価した。
笹川平和財団を訪問した際には、双方はインド太平洋の安全保障や協調外交、防衛協力などについて議論した。エネルギーガバナンスが台日共同の課題になることにも触れ、全体の強靭(きょうじん)性の向上を図るには、今後の相互学習が欠かせないことが強調された。
一行はこの日、法政大学や東京大学両岸関係研究グループも訪問。法政大では黄氏は自身が法学教授から政治家に変身した歩みや民衆党が若い世代で支持を獲得するようになった経緯などについて紹介するとともに、若者の投票意欲の向上が台日共通の重要課題だと述べた。東京大両岸関係研究グループでは双方は台湾の政治発展、両岸関係、防衛や武器購入などについて話し合い交流を深めた。
黄氏は青年訪問団を率い、25日から28日までの日程で日本を訪問した。