(花蓮中央社)東部・花蓮県にある5カ所の養鶏場で先月、タイワンツキノワグマが出没し、ニワトリ約400羽が被害を受けていたことが分かった。農業部(農業省)林業・自然保育署花蓮分署は6日、被害を受けた養鶏農家の損失を補償し、必要があればクマを捕獲する方針を示した。
同分署によると、養鶏農家が先月10日、卓渓郷の平地に近い海抜200~500メートル地点にある鶏舎でニワトリが被害を受けているのを発見。この農家は当初、野良犬の仕業かと思ったものの、クマの足跡を見つけたため、22日に通報したという。
その後同分署は専門家と現地を調査し、クマが進入しそうな場所に監視カメラ4台を設置したところ、3日連続で夜間にクマが出没したことが判明。引き続き悪さをする恐れがあるとして、カメラを増設して行動を把握する他、必要があれば捕獲し、別の場所で野生に返すかどうか検討するとした。
同分署の黄群策分署長は、クマの保全を推進する一方、より集落の生活と安全を重視し、コミュニティーと共同で被害防止に取り組むと意欲を示した。