(台北中央社)台湾ありがとうー。台湾在住の石川県出身者らでつくる台湾石川県人会のメンバー3人が11日、台湾一周の旅へ出発した。16日までの日程で各地を自転車で巡り、今年1月の能登半島地震で支援をもらった台湾の人々へ感謝を伝える。
3人は台湾石川県人会の徳光重人代表、本田俊也さん、高井伯洋(みちひろ)さんで、いずれも石川県出身。6日間で、台湾一周全長約1100キロメートルを走る。
震災発生を受けて、台湾の政府や民間から多くの寄付金が被災地支援のために寄せられたことから、今回の旅を「感恩台湾(台湾ありがとう)」と銘打ち、この文字を背負って走行する。出発日は2011年の東日本大震災の発生日に合わせた。3人は同日午前、台北市の総統府前から、家族や県人会メンバーらに見送られて出発した。
出発を前に徳光さんは「ふるさとの状況に心を痛めていた中で、台湾の方の迅速な対応に胸を打たれた」と述べ、台湾一周への意気込みを語った。本田さんは「一人でも多くの方に感謝の気持ちを伝えたい」と力を込め、高井さんは「こちらからお礼をするのはもちろん、(感恩台湾の文字を)見かけたらぜひ声をかけてほしい」と話した。
被災地支援で政府から6000万円が提供され、民間からは25億円を超える寄付金が寄せられた。
(中村充孝)