(台北中央社)内閣改造の進捗(しんちょく)について注目が集まる中、卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)は25日、正式な人事調整は24日に取り掛かったばかりだとし、今週中には必ず人事名簿を確定させると述べた。
台湾では最大野党・国民党の立法委員(国会議員)計31人への大規模リコール(解職請求)投票が先月26日と今月23日に分けて実施され、全てが不成立に終わった。頼清徳(らいせいとく)総統は23日の開票結果を受け、①人事異動②施政順序③行政院(内閣)と立法院(国会)の意思疎通④財政体質─の4点の調整に政府として取り組むとの考えを示していた。
卓氏は立法院院会(国会本会議)への出席前に報道陣の取材に応じた。過去およそ1カ月にわたって頼総統と討論や意見交換を重ねてきたと言及。今は情勢を安定させるべきであり、国家は前に進めていかなければならないというのが頼総統の考えだと説明した。
内閣に関し、郭智輝(かくちき)経済部長(経済相)と黄彦男(こうげんなん)数位発展部長(デジタル発展相)がそれぞれ22日までに辞任の申し出を行い、受理された。卓氏は、すでに辞意を表明した数人の部会(省庁)の長は退任が確定しており、その他にも複数の部会の長について、行政院として検討や意見聴取を行っていると明かした。
その上で、今週中に国民に改造人事について説明し、新たな内閣の顔ぶれが国民や立法院の支持を得られるよう望んでいると語った。