(台北中央社)台北市内で起きた無差別襲撃事件を受け、陳世凱(ちんせいがい)交通部長(交通相)は29日、事件の再発防止と対応力向上のため、関連の防災基準を3カ月以内に制定する方針を明らかにした。台湾鉄路(台鉄)や台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)、各地のメトロ(MRT)、空港、港のいずれにも適用するとしている。
立法院(国会)交通委員会での答弁。元日や旧正月(春節、来年は2月17日)の連休を控え、各交通機関の乗り場や台鉄、高鉄、メトロの車内、観光スポットなど、人が集まる場所での安全維持について報告した。
陳氏は、これまでの訓練は主に火災や水害関連のもので、人為的攻撃を想定した訓練は少なかったと言及。同部鉄道局は立法委員(国会議員)から提出された関連法の基準制定に関する会議を30日に開く予定だと説明した。
各乗り場に設置されている非常ボタンの密度が十分かどうかも見直すとし、来年1月末には台北駅で合同防災訓練を実施する予定だとした。
陳氏は、公共交通機関と内政部警政署などの関係省庁が緊密に連絡を取っていると前置きした上で、元日や春節連休の期間中、市民が安心できるよう、緊急時の横のつながりを強化する必要性を強調した。
無差別襲撃事件は今月19日に発生し、14人が死傷した。

