(台北中央社)黄彦男(こうげんなん)数位発展部長(デジタル発展相)が卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)に辞任を申し出て受理されたことが分かった。行政院の李慧芝(りけいし)報道官や同部が22日発表した。
黄氏は元々台湾の国立アカデミー「中央研究院」情報技術(IT)イノベーション研究センターの研究員で昨年5月、数位発展部への出向として同部の部長に就任した。今月31日に出向期限を迎えることもあり辞任を決めたという。
数位発展部は、黄氏が在任中に「デジタル強靭(きょうじん)性(レジリエンス)の強化」、「デジタル経済の発展」、「特殊詐欺の撲滅」に取り組んでおり、大きな成果を挙げていたとした。
黄氏の後任などについて李報道官はコメントしなかった。
数位発展部は蔡英文(さいえいぶん)前政権だった2022年8月、デジタル政策を担う最高主務機関として発足。初代大臣は日本でも高い知名度を誇る唐鳳(オードリー・タン)氏だった。黄氏はその後任に当たる。
一方、郭智輝(かくちき)経済部長(経済相)も22日夜、頼清徳(らいせいとく)総統や卓行政院長に辞表を前日に提出したと明らかにした。健康上の理由で辞任することにした。
郭氏は半導体専門商社を傘下に持つトプコ・グループ(崇越集団)の共同創設者で前董事長(会長)。昨年5月の経済部長就任後は元企業経営者としての手腕が期待されたものの、エネルギー政策や米関税対応を巡る発言が野党などから批判を浴びていた。