(台北中央社)太平洋戦争の終結から80年を迎えた15日、頼清徳(らいせいとく)総統はフェイスブックを更新し、権威主義政権が再び集結、拡張する中、「第2次世界大戦の教訓を心に深く刻まなければならない」とし、自由、民主主義が長く続くよう訴えた。
頼総統は、この残酷な戦争は「平和はプライスレスであり、戦争に勝者はいない」ということを人々に深く認識させたと言及。少数の独裁者の野心と過激なイデオロギー、軍国主義の拡張で多くの国が戦争に巻き込まれ、数千万人の尊い命が奪われたとし、この悲痛な歴史の中から「団結すれば必ず勝ち、侵略は必ず負ける」という教訓を得なければならないと強調した。
いかなる政権にも、別の土地に暮らす人々の自由や幸福を侵害し、奪う権利はないとし、「自由を愛し、平和を重んじる国々は団結すべきだ」と呼びかけた。また、第2次世界大戦勃発の背景には侵略者の独断専行だけでなく、その野心への警戒感の欠如、妥協をすれば平和を得られるとの一方的な期待があったとし、これによって侵略者に隙を与え、止められない戦争を招いたと指摘した。
かつての枢軸国が今では自由民主主義国家となり、戦後に目覚ましい進歩と繁栄を実現したことで世界各国から尊敬されているとし、「これは自由、民主主義が人類の文明において健全な形であり、国際社会が恒久な平和と繁栄を築く上での共通の基盤であることを証明している」との見方を示した。
第2次世界大戦終結後、連合国軍捕虜を乗せた軍用機が台湾の山間部に墜落した際、救助に向かった日本の憲兵や警察、台湾原住民(先住民)らが悪天候のために命を落とした「三叉山事件」や、今年、李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)が広島、長崎の平和記念式典に台湾の代表として初めて出席したことに触れ、「団結してこそ、自由、民主主義の価値をますます強固にできる」と強調した。
また「自由、民主主義は歴史の中で無数の命と引き換えに得られたものだ」とし、「第2次世界大戦の教訓を心に深く刻み、揺るぎない信念を持って一致団結し、侵略の実現を阻んで自由、民主主義を永続させなければならない」と訴えた。