(台北中央社)自国で独立して運用、管理するAI(人工知能)システム「ソブリン(主権)AI」の強化を目指す頼清徳(らいせいとく)政権。国家科学・技術委員会は6日、AIスーパーコンピューターの性能を段階的に高め、2029年までに計算能力を48京回(京は1兆の1万倍)に引き上げる目標を示した。
昨年11月に発表されたスパコンの計算速度を争う世界ランキング「TOP500」で、台湾は10.3京回の性能だった。首位の米国は647.5京回で各国を大きくリードしている。
行政院院会(閣議)後の記者会見で説明した。李慧芝(りけいし)行政院(内閣)報道官は卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相)の話として、計算能力は国家や産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上で鍵となる原動力であり、人材育成や経済成長を動かす重要なエンジンだと述べ、政府と民間の連携によって「AI産業化、産業AI化」を加速させることに意欲を示した。