(基隆中央社)日本統治時代の1937(昭和12)年に完成し、軍事施設などとして使われた北部・基隆市の歴史建築「旭丘指揮所」が展示空間として生まれ変わり、24日から一般公開が始まった。
文化部(文化省)が運営するデータベース「国家文化資産網」によれば、建物は基隆港築港の功労者である松本虎太を記念した「松本記念館」として建設された。第2次世界大戦中に旧日本軍に接収されて高射砲陣地となり、戦後も長期にわたり軍管区内にあった。2000年以降は現在の海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)の施設として使われ、15年に歴史建築に登録された。19年に建物の修復と再利用を目指すプロジェクトが始動し、20~22年には修繕工事が行われていた。
23日に行われた関連式典に出席した謝国樑(しゃこくりょう)基隆市長は、今後は展示やガイドツアー、体験イベントなどを実施するとして、歴史の記憶と現代の文化が融合した芸術文化の拠点にすると説明した。