(ワシントン、台北中央社)トランプ米大統領の20日の就任式で、台湾の議員代表団団長、韓国瑜(かんこくゆ)立法院長(国会議長)と兪大㵢(ゆだいらい)駐米代表(大使に相当)は、会場となった連邦議会議事堂ロタンダ(円形の大広間)のそばのホールで生中継を見守った。就任演説終了後に宿泊先のホテルに戻った韓氏は取材陣に対し、台米のさらなる協力を期待する考えを示した。
厳しい寒さのため、就任式の会場は屋外から、議事堂内のロタンダに変更された。韓氏と兪氏は議事堂ビジターセンターの奴隷解放ホールで就任式に立ち会った。トランプ氏は就任演説終了後に奴隷解放ホールに登場し、来賓にあいさつした。
韓氏は、第2貴賓ホールで就任式に参加できたのは光栄だと話し、米国の友人の支援や駐米代表処(大使館に相当)の尽力に感謝した。トランプ氏が多くのハイテク業界の首脳を就任式に招いたことに触れ、台湾のICチップや半導体などのハイテク産業は世界的に知られていることから、台米がさらに協力し、民主主義の価値観だけでなく、双方の産業界でもさらなる連携の機会が得られるよう期待を寄せた。
兪氏は、台湾が就任式に参加する過程は順調だったとし、全世界に台湾が不在ではないことを見せつけたと述べた。
駐米代表処によれば、台湾の駐米代表が就任式に招かれるのは、前回21年に続いて2度目。兪氏は会場の変更が決まる前にすでに主催者から招待状を受け取っていたという。
台湾からは韓氏ら超党派立法委員(国会議員)8人が就任式出席のために訪米した。王定宇立法委員(民進党)らは就任パレード会場となったワシントンのイベント施設「キャピタル・ワン・アリーナ」で生中継を観覧した。
▽外交部「台米関係の固い友情を示した」
外交部(外務省)の蕭光偉報道官は21日の定例記者会見で、韓氏や兪氏が議事堂の奴隷解放ホールで就任式に参加したことについて、このような特殊な待遇を受けられたことは台米関係の固い友情を改めて示すものだと語った。