(台北中央社)台湾で対中政策を担う大陸委員会は13日、行方が分からなくなっていた兵士が中国にいるのを確認したと発表した。国防部(国防省)はこの兵士が脱走を目的に部隊を離れたのかについては明らかにしていない。
行方不明になっていたのは、離島・金門県二胆島に駐屯する陸軍金門防衛指揮部烈嶼守備大隊二胆守備隊に所属する上等兵。9日朝の点呼で、いなくなっているのが分かった。
立法院(国会)内政委員会への出席前に取材に応じた大陸委の邱太三(きゅうたいさん)主任委員(閣僚)によれば、両岸(台湾と中国)間の連絡ルートを通じ、上等兵が中国にいると相手側から伝えられたという。
邱氏は、国防部や海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)が関連の進捗(しんちょく)状況などの把握に努めており、大陸委や台湾の対中窓口機関、海峡交流基金会も既存の協議の枠組みを通じて状況の把握を進めていると説明。この上等兵が「脱走」をしたのではないかとの指摘が上がっていることについては、国防部が制度に基づいて認定すると強調した。