国立故宮博物院北部院区(北院)でチベット語の仏教経典「龍蔵経」の特別展が開かれている。経葉(経典本文)、護経板(経典を保護する板)だけでなく、装丁一式も一括展示され、来場者が300年以上受け継がれてきた祈りの世界に触れられる内容となっている。
龍蔵経は清・康熙帝の祖母である孝荘太皇太后が康熙6(1667)年に写経を命じ、2年をかけて完成した仏典。全108函(経典を収める箱)、1057種の経典が収められている。
各函の経典本文の上下には、それぞれ護経板が配され、護経板には礼賛の言葉が刻まれ、彩色の仏像が描かれる他、宝石の装飾も施されるなど、清朝宮廷の宗教的美意識が表現されている。
函は「経衣」と呼ばれる布製カバーで包まれており、豪華な装飾を施した多層的な構造が特徴。キュレーターを務める同館の劉国威さんによれば、各種の織物には経典を守る意味が込められている。
特別展は2期構成で、第1期は5月9日~8月2日、第2期は8月8日~11月8日まで開催される。