台北市立動物園は3日、繁殖のため、昨年4月に貸し出し先の東京・多摩動物園に送られたレッサーパンダの雄「可頌」(カソン)が死んだと発表した。
可頌は2017年に同園で生まれた。度胸がありながらも慎重で穏やかな性格だった。食べ物に対しても好き嫌いがなかったため、貸し出し先の国で子孫を残す重要な役割を担うことになった。
同園によれば、可頌は今年9月中旬、元気がなく普段より頻繁に床にうつぶせている様子が見られたことから、展示が中止され、検査や治療を受けた。
治療中、呼吸困難の症状が現れたものの、9月下旬には改善が見られた。とはいえ、直後には再び食欲や活力の低下が見られた他、胸腔内の細菌感染や膿のようなものがたまっていることが分かり、2日には死亡が確認された。
台北市立動物園は3日の報道資料で「数え切れないほどの時間を一緒にいてくれてありがとう」と可頌に感謝を伝えた。