南部・台南市玉井区にある「タパニー事件メモリーパーク」(噍吧哖事件記念園区)で4日、絶滅の危機にひんしているミミセンザンコウが目撃された。玉井区では時々、ミミセンザンコウを目にするが、同パーク内で確認されるのは初めてで、「かわいい」と見た人たちは口をそろえた。
同事件は日本統治時代の1915(大正4)年に台南庁噍吧哖(タパニー、現・玉井区)で起きた大規模な抗日武装蜂起で別名「西来庵事件」。地名からタパニー事件とも言われる。
同メモリーパークの職員によれば、4日夜、一匹のミミセンザンコウが同パークと外につながる通路を歩いているのに、周辺を散歩していた入園者が気づき、その様子を撮影した。動画は後に同パークによってSNSで公開され、6日午後1時現在、閲覧数が1.9万回に達した。
この職員は、丸みを帯びた体をしているミミセンザンコウ、動きが遅いもののスムーズで「かわいいね」とみなから称賛を得た話も紹介。「多分、同パークを通っただけだろう」と推測した。
また、かわいいミミセンザンコウではあるが、希少種であることから、その生態系の保全に意識してほしいとも呼びかけた。